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アンリ・ド・トゥールーズ= ロートレック《ムーラン・ルージュ、ラ・グーリュ》1891年 リトグラフ 三菱一号館美術館

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ロートレックを堪能!東京・神奈川でいま見たい「“カフェ”に集う芸術家」「世紀末パリの煌めき」展

執筆者:林 綾野

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キュレーター・アートライターとして展覧会企画や、美術書の執筆を手がける林綾野さんが紹介するアート情報。今回は、東京・三菱一号館美術館で開催の『“カフェ”に集う芸術家ー印象派からゴッホ、ロートレック、ピカソまで』、神奈川・茅ヶ崎市美術館で開催の、『世紀末パリの煌めき―OGATAコレクションにみるミュシャ、シェレ、ロートレック』展をご紹介します。


活気あふれる“カフェ”に集った
未来の巨匠たちのきらめき

 マネ、ルノワール、ゴッホ、ピカソなど、世の中を驚かせるような新しい絵を描いた画家たち。彼らがそれまでにないものを生み出すにいたるまで、どんなことがあったのか? 三菱一号館美術館で開催中の展覧会『“カフェ”に集う芸術家―印象派からゴッホ、ロートレック、ピカソまで』では、新しい表現が現れた背景の一つとして、カフェやキャバレーなど飲食を巡る場に着目。

 モンマルトルの〈カフェ・ゲルボワ〉は、マネやモネなどが集い、互いの芸術論を熱く交わし、印象派誕生のきっかけともなった。高らかと足をあげる踊り子が印象的な《ムーラン・ルージュ、ラ・グーリュ》は時代を賑わしたキャバレー「ムーラン・ルージュ」の宣伝用ポスター。カフェやキャバレーは画家たちの交流の場として、そして絵の主題として、新しい芸術が誕生するのに欠かせない存在だった。印象派の作品をはじめとする約130点を通してカフェから広がった美術の世界を楽しもう。

 同じく時代をめぐる表現に着目する『世紀末パリの煌めき』展が茅ヶ崎市美術館で開催されている。19世紀末、「ベル・エポック(美しき時代)」を迎えたパリでは、流麗な曲線や植物文様を特徴とするアール・ヌーヴォー様式をはじめとする装飾芸術が花開く。本展では本来広告物であったポスターを芸術の領域まで高めたミュシャやロートレックなどの作品が一堂に会す。

 時を経て名画と呼ばれるようになった作品を前に彼らが生きた時代の息吹を胸いっぱい吸い込んでみよう。

文=林綾野

この記事を書いた人

キュレイター、アートライター。展覧会企画、美術書の執筆を手がける。画家の創作への想いや食の嗜好などを研究、紹介し、美術鑑賞をより身近なのとして提案。近年手がけた展覧会「おいしい浮世絵展」「堀内誠一 絵の世界展」「柚木沙弥郎life•LIFE展」「谷川俊太郎絵本百貨展」など。主な著作は『フェルメールの食卓』『ゴッホ 旅とレシピ』、『ぼくはクロード・モネ』(講談社)、『浮世絵に見る江戸の食卓』(美術出版社)など。

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