【マネー相談】扶養内でのパート勤務とフルタイム勤務、どちらが得になる?

今後の人生計画が見えてくる30代は、長期的なマネー計画を立てるべきタイミング。そこで、ライフスタイルに合わせたマネーの悩みや不安にプロがアドバイス。今回は、「このままパートで働き続けるか働き方を変えるか」という悩みについて考えます。

パートで働いていますが、なかなかお金が貯まりません

今回の相談者は…A.Yさん

妻 A.Yさん(38歳・コールセンター勤務)
夫(40歳・メーカー勤務)、長女(9歳)

マネーDATE
年収:妻 95万円/夫 700万円
貯蓄:妻 100万円/夫 800万円

夫とは職場結婚をして、子どもが生まれるタイミングで退職。その後、子どもが小学生になった3年前からパートタイムで働いているA.Yさん。「最近の悩みは、フルタイムの共働き夫婦のようにお金が貯められないことです。春には小4になる娘の塾やお稽古事にもお金がかかるようになってきました。ますますかかる教育費や老後資金など、将来のことを考えると“お金を貯めなきゃ”と気持ちばかりが焦ります。とはいえ、パート先では、夫の扶養の範囲を超えて働くのは損だとみんなに言われるので、どうしたらいいのかわからない状態です」

【プロが答えます!】30代のうちにフルタイムで200万円稼ぐことを目指そう

「夫の扶養の範囲で働いている場合、大きく変わるのが、扶養の範囲を超えて自分で年金・健康保険料などを払うようになる130万円(従業員100人以下の企業の場合)と106万円(101人以上)の壁です。給料から社会保険料が引かれるので、一時的に手取りが減りますが、一定額を超えれば回復し、“損”ではなくなります。今や稼ぎ手一人の収入では子どもにかけたいお金をかけられない世の中。パートの社会保険加入を義務づける範囲も徐々に広がってきています。今、年収100万円なら、まず106万円の壁の会社(従業員101人以上の企業)で社会保険に加入して、125万円を超えて働き、30代のうちに派遣か正社員になってフルタイムで年収200万円を稼ぐことを目指しましょう」(深田さん)

解説してくれたのは…深田晶恵さん

ファイナンシャルプランナー、生活設計塾クルー取締役。著書に『知識ゼロの私でも! 日本一わかりやすいお金の教科書』(講談社)などがある。

取材・文=生島典子 イラスト=小迎裕美子

※InRed 2022年4月号より
※画像・イラスト・文章の無断転載はご遠慮ください

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