睡眠の質を上げるためにすべきこととは?【自律神経を整え、深部体温を高める方法】

執筆者:InRed編集部

忙しい日々の中で、眠りが疎かになっていませんか? 睡眠が心身の健康バランスや美容に与える影響は大! 30代の今こそ質の高い “睡眠力”を日常で強化することが大切です。


質の高い睡眠のためには、寝るための準備が必要

 なかなか寝付けなかったり、眠りが浅かったり、睡眠にまつわる悩みを抱える30代は少なくありません。その原因を、医学博士の白濱龍太郎先生にうかがいました。

「睡眠に関連するホルモン・メラトニンは10代をピークとして徐々に減少。年齢を重ねるにつれ、睡眠の不調は表れやすくなります。また、睡眠には自律神経の調整が重要。自律神経には緊張時に働く交感神経と、リラックス時に働く副交感神経があり、夕方から夜は副交感神経が優位になることで、スムーズに眠りにつくことができます。しかし30代は、仕事の責任が増したり、子育てなどで悩んだりすることが多く、交感神経優位の緊張状態が続き、副交感神経への切り替えがうまくいかないことも。これも睡眠の悩みが増える一因でしょう」

 眠っているつもりでも疲れが取れないケースも多く、睡眠の「質」にも目を向けるべき、と白濱先生。

「人は眠っている間、浅い『レム睡眠』と深い『ノンレム睡眠』の2つの状態を繰り返します。理想は、眠りについてから4時間以内に2度以上、ノンレム睡眠の中でも最も深い深睡眠を取ること。この深睡眠の有無が、睡眠の質を左右します」

 とはいえ、そうしたリズムはコントロールしたくてもできないもの。睡眠の質を高めるためには、どうしたらいいのでしょうか。

「ぐっすり眠るには、準備が必要です。例えば、香りや音によって、自律神経のバランスを整えることは、非常に有効。また、入眠時に深部体温を下げることも、睡眠の質を上げるカギに。入浴によって、この深部体温を一時的に高めておくことにより、就寝までに自然に下がるようになります。こうした睡眠によい行動を取り、習慣づけることで、“睡眠力”は高まります。できることから生活に取り入れていきましょう」


教えてくれたのは……
医学博士・産業医 白濱龍太郎先生

睡眠、呼吸器内科、医療法人RESM 理事長。『熟睡法ベスト101』『ぐっすり眠る習慣』(アスコム)など著書も多数。

取材・文=渡辺麻衣子

※InRed2024年1月・2月合併号より。情報は雑誌掲載時のものになります。
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この記事を書いた人

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