中井貴一、藤原丈一郎(なにわ男子)出演
舞台『月とシネマ 2023』が開幕!
執筆者:InRed編集部
コロナ禍により全公演中止となってから2年、幻となっていた舞台『月とシネマ』がさらなるバージョンアップを重ね、『月とシネマ2023』として、東京のPARCO劇場でついに開幕。
出演は中井貴一、藤原丈一郎(なにわ男子)、永作博美ほか、実力派キャストが勢揃い。とある町にある映画館を舞台に繰り広げられる、心がほっこり温かくなるようなハートフル・コメディ。
昨晩の初日前に行われた記者会見&ゲネプロに、中井貴一ファンの編集K、潜入してまいりました。
(時折り差し込まれる心の声、お許しください)
まずは出演者の皆様が入場され、フォトセッションからスタート。
(中井さんは背が高くてがっしりされているところも魅力なのですが、舞台に現れた瞬間にまたしても心奪われてしまいました……。まったくブレることのない佇まい、渋さに胸の高鳴りが止まりません。ビシッと決まったスーツ姿も最高。こんなにスーツが似合う方っています? 舞台ではかけていませんが、メガネ姿も本当に素敵。カメラマンにお手振りを求められると「え、俺? 丈(藤原丈一郎さんの愛称)じゃなくていいんですか?」と答え、笑いが起こる場面も。この大人の余裕で場を一気に和ませてくれる、そんなところも最高です)
その後出演者の皆様の役柄や意気込みについてのコメントが続きます。
藤原丈一郎(なにわ男子)さん
「小暮涼太役を演じさせていただきます、なにわ男子の藤原丈一郎です。 小暮は映画会社の宣伝部の若手社員でして、舞台の要所要所でかき回すような存在です。まぁ悪気はないんですけど、ついつい言ってしまったりと、作品のアクセントになっている役だと思います。中井貴一さんとの掛け合いも見どころなので、ぜひ楽しみにしていただきたいです。そして今日、2021年に『月とシネマ』が公演中止になってから2年ぶりに、ついに初日を迎えられることも、本当に僕自身もすごくうれしいことです。昨日は関西がすごく“あれ”で盛り上がっていますので(笑)、“あれ”に負けないように、今日から、盛り上げていきたいと思います。皆さん本日からよろしくお願いいたします!」
中井貴一さん
「並木憲次役を演らせていただきます、なにわ男子の中井貴一です(笑)」
藤原さん「違いますっていうのも言いづらいですね(笑)」中井さん「いや言うてくれな」
(藤原さんに引っ張られて時々出る中井さんの関西弁もまた素敵)
「2年前、この場所で僕たちは1か月稽古をして、そしてセットが立って、いざ本番という時に緊急事態宣言が出て、中止になって。でも大阪までには緊急事態宣言が明けるんじゃないかということを目標に、また1か月間ここで稽古をして、でも結局全公演中止になってしまった。その時に、”芝居って、一番大切なのはお客さんなんだ”ということがすごくわかりました。お客さんがいてくださることによって芝居は成熟し、進歩する。お客さんがいない中でいくら稽古をしても、芝居はなかなか成熟しきれないんだと。今日初めてお客様と相対することになって、どういう反応があるのかちょっと心配ですけど、全員最後までケガのないように、お客様に夢を配れるように、頑張っていきたいと思います」
——中止を経て2年ぶりのお稽古、どんな気持ちで臨んだ?
藤原さん
「2年のぶりのお稽古は楽しみもありましたし、何より緊張がすごくありました。忘れられないのは、今回の本読みで中井貴一さんにご挨拶に行った時に、「お~久しぶり!」って言ってくれるのかなと思ったら、「初めまして、中井貴一です」って言われた時は、ちょっと待ってくださいよと(笑) あれだけ2年前一緒にやったじゃないですかと思いながら(笑)。当時中止になった時は悔しさもあったんですけど、その悔しさをバネに、今回は無事完走できたらなという思いが強いです」
中井さん
「当時やり切ったから、もういいなと思ったんですよ。でも、スタッフの「このセットを誰にも見せないで廃棄するのは……」という思いと、2年前この藤原くんがデビュー前で、「僕まだデビューできないんですよ」「頑張ります」と言っていたから、丈のためにも、もういっぺんやるかという話になって。そしたら、こんなに有名になるとは思わなかったんですよ(笑) いやほんとに、こんな人気者になるんだなって。じゃあやらなくてもよかったんじゃないかという思いもどこかにあったんですけど(笑)、彼が役者として今後、もちろんアイドルなんだけど、いずれそこから役者としてやっていくベースみたいなものがここで作れればいいなと思いながら。だけど稽古の初日、コイツがらっがらの声で来たんですよ。一人だけ声が出てないっていう、最悪な稽古初日を迎え(笑)、そこから徐々に回復をし、やっと本日に至った次第でございます」
――なぜ喉がガラガラに?(笑)
藤原さん
「今はもう大丈夫なんですけど、ちょうどライブツアー中でして、そこでちょっと声を枯らしてしまって。気合いは入っていたんですけど、声ガラガラで総ツッコミを食らいまして。でもそこからケアをしたり、中井貴一さんから差し入れとかもいただきまして、しっかり喉も潤っていきました!」
――最後に、お客様へメッセージを
中井さん
「この公演はG2さんやパルコの皆さんと一緒に、コロナ禍でみんなの心がふさいでいる時に、どういうものなら一瞬心が和やかになるんだろうかと、それを中心に考えたものなので、今コロナがなくなったわけではないんですけど、落ち着いた時に、どういう風にお客様に感じてもらえるのかというのは今は不安な状態でいます。このカンパニーはチームワークはいいんですが馴れ合いにはなっていないので、このメンバーで2時間の間、いやなことも忘れてもらえる時間を過ごしてもらえたらいいなと思っています。藤原くんの成長ぶりというんでしょうか、自分でもよく言ってますけど(笑)、「結構成長したよ」って耳打ちするように言ってくれるんですよ。だからあの、そういうのを楽しみに、お客様に来ていただきたいよね?」
藤原さん
「はいっ!(笑)」
(座長である中井さんの懐の大きさと、出演者の皆様のチームワークのよさを感じられる記者会見でございました……!)
その後ゲネプロへ続きます。
幕開きから二人の息の合ったお芝居が満載。中井さんは真剣なシーンからコメディシーンまで巧みに、藤原さんは複数の役を表情豊かに演じ分けながら、若々しさ溢れるフレッシュなお芝居で客席を魅了していました。
この作品で描かれている、映画館のために奔走する、映画愛に溢れた人たちは、そのままこの作品、この舞台がやっと公演にこぎつけた背景にもリンクして、じーんと心が温かくなります。
(中井貴一ファンとしては、コメディのお芝居を生で観劇でき大満足。リアルでたたみかけるようにおもしろい台詞回しは本当に楽しくて、ニヤニヤしてしまいます。周囲の人に責め立てられたりして慌てふためくシーンも大好き!)
終演後、ロビーに飾られている「サラメシ」「雲霧仁左衛門」チーム、木梨憲武さんからのお花を横目で確認し、帰路につきました。
観たら幸せな気持ちを持って帰れる、ほっこり優しい作品、ぜひ皆様お出かけください。
STORY
とある町にある映画館「ムーンシネマ」は、映画プロデューサー・並木憲次の父である館長が亡くなったことにより閉館の危機。同じ映画関係の仕事だが、30年以上父子の交流は全くない絶縁状態だった。映画プロデューサーとはいえ、経営のノウハウがない彼は映画館を売ろうと地元の不動産屋・佐々木に見積もりに来てもらうも、映画会社宣伝部の若手社員・小暮涼太や「ムーンシネマ」のボランティアスタッフで、市の「まちづくり推進課」職員でもある朝倉瑞、映写技師の黒川三(愛称:ロクさん)らから猛反対を受けてしまう。そこへ並木の元妻でフリーライターの高山万智子が現れ、映画館の相続権が瑞にあることを知らされるが一。
PARCO劇場開場50周年記念シリーズ
『月とシネマ 2023』
【作・演出】G2
【出演】中井貴一 藤原丈一郎(なにわ男子) 永作博美 村杉蝉之介 清水くるみ 木下政治 金子岳憲 奥田一平 たかお鷹 今井朋彦
2023年11月6日(月)~11月28日(火)/東京・PARCO劇場
2023年12月3日(日)~12月10日(日)/森ノ宮ピロティホール
撮影:加藤幸広
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この記事を書いた人
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