【結論】人間関係が豊かになるのはギバー?テイカー?その理由を徹底解説!

執筆者:InRed編集部

ギバー

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年齢を重ねるほど複雑になっていく人間関係。「ギバー・テイカー理論」を参考に、よりよい関係を広げていく考え方を知りましょう。今回は、豊かな人間関係を築くことのできるギバーの特徴について掘り下げます。

ソンをする? NO! 愛されるのは結局ギバーだった!

 人に与えることを優先するギバーは、ともすると搾取されているような印象を持つ場合も。しかし長期的にみると、豊かな人間関係を作れるのはギバー。

 ギバーが愛される理由は、見返りを求めずに自分の時間や知識、人脈などを惜しみなく分かち合おうとするから。そうした他人の利益を大切にする行動は、相手の記憶に残り、意図せずお返しをもらえたり、長く良好な関係を築きやすくなります。

 さらに、ギバーを頼りにする人やギバーの行動を真似する人が増え、よりよい関係の輪が広がっていくのも特徴。人の輪の中心にいつの間にかいるのがギバーです。

「うれしい」「楽しい」ギブで、人間関係が豊かになる!

 ギバーは見返りを求めず相手に与えますが、その目的は「相手によろこんでほしい」というものではありません。

 特に良好な人間関係を築くことができる他者志向タイプのギバーは、相手がよろこんでくれたら「自分がうれしい」、みんなが幸せなら「自分が楽しい」という考え方。そして、自分がよいと感じたことを共有して、みんながハッピーになることを目指します。

 また、与えたことに対してリターンがなくても気にしないし、見返りがあったとしても「得をした」とは感じません。そんなギバーの周りには、おのずと豊かな人間関係ができあがるのです。

ギブしすぎて自分を消耗……。そんな落とし穴を回避するには?

自分よりも他人の利益を優先する傾向のあるギバーには、「自己犠牲タイプ」と「他者志向タイプ」の2種類があります。

 自己犠牲タイプは、相手を優先した結果、自分自身の幸せやエネルギーを犠牲にして消耗してしまうタイプ。

 回避するには、「自分でそうしたいと思っているか」という視点が重要です。消耗する=無理をしているということですが、自分にとって意義のあるギブは、ギバーにとって自己犠牲にはなりません。他者志向タイプは、こうした視点を持っているのが特徴。自分の幸せを見失わず、助けが必要なら周りに頼って。

ギバー


経営学者 楠木 建先生

お話を聞いたのは……

楠木 建先生
経営学者。一橋ビジネススクールPDS寄付講座競争戦略特任教授。専攻は競争戦略。『GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代』(三笠書房)の監訳を務める。

Photograph=Sachi Kataoka Text=Nikki Yamamoto  Illustration=Macoto Saijoh

※InRed2025年6月号より。情報は雑誌掲載時のものになります。
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この記事を書いた人

「35歳、ヘルシーに!美しく! 」をテーマにしている雑誌『InRed(インレッド)』編集部。 “大人のお洒落カジュアル”を軸に、ファッションや美容はもちろん、ライフスタイル全般を網羅。公式ウェブサイト『InRed web』ではライフステージの変化の多い世代ならではの、健康、お金・仕事、推し活に関する情報を発信。お洒落で楽しい毎日に役に立つヒントをお届けしています。

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