30代は婦人科系などの悩みを抱える人が9割!デリケートゾーン事情をリサーチ

結婚、妊娠、出産など、ライフステージが変化しやすい年代ともいえる30代。デリケートゾーンにも多様な悩みを抱えがちな時期だからこそ、正しく知って、自分の身体に向き合ったケアをすることが大切です。

〈読者にアンケート〉30代女子のフェムケア事情をリサーチ!

身体に不調や変化を感じ始める30代女子に、フェムケアに関する意識について聞いてみました。

Q デリケートゾーンや婦人科系の悩みがある

約9割の人がデリケートゾーンや婦人科系の悩みを抱えているもよう。35歳前後から身体の変化や不調を感じるようになったという声も。

Q 具体的にはどんな悩み?

20代の時とは異なる身体の変化を感じたり、デリケートゾーンに多様な悩みを抱える人が多数。

Q 悩みについて対策はしている?

YES…約9割

デリケートゾーン専用洗浄料を使う
ヨガに通う 
食事など栄養バランスに気をつける
ミレーナを装着
ピルや病院でもらった薬を服用 など

生活習慣の見直し、セルフケアや病院の利用など対策方法もさまざま。対策していない人の声として「些細なことだと思い、病院に行くのをためらってしまう」という意見も。

Q かかりつけの婦人科がある

約7割の人がかかりつけの婦人科があると回答。検診などで定期的に婦人科に通っているという人もいるよう。

妊娠・出産など、30代は心身の変化が生じやすい年代

 高齢出産を意味する「マル高」が30歳から35歳に引き上げられたのは、女性の健康度が高まったからではなく、時代背景の変化とともにそれが当たり前になってきたから。年齢を重ねるにつれて身体が衰えるのは、時代が変わっても同じことです。ですから30代のInRed世代のみなさんが妊娠時や産前、産後に身体にトラブルや不調が表れるのは自然なことといえます。

 産前・産後の身体や精神面の不調をできるだけ軽減するために考えておきたいことのひとつは、将来のライフプランを立て妊娠・出産に臨むこと。育児では家族などの支援態勢が整っているか、子育てをしながら仕事を続けやすい環境に身を置けるかどうか、妊娠期や授乳期に身体の不調が生じた際はどうするか、など……。妊娠期からさまざまなケースを想定してライフプランをイメージし、どう行動するか考えておくことが大切です。

※1:令和4年人口動態統計月報年計(概数) 厚生労働省
海老根先生監修のもと編集部作図

45歳頃から、女性ホルモン(エストロゲン)は急激に減少。女性ホルモンの変化により、不調が表れやすくなります。

身体的に30代後半頃からエストロゲンという女性ホルモンが減り始めて、40代になると生理の量も少なくなります。子宮筋腫などの病気を患う確率も高くなるのがこの年代。体調が揺らぎやすくなり、自律神経が乱れやすくもなります。仕事、子育てなど複数の役割を抱えて忙しい人が多く、ストレスを感じることも多い時期。ライフプランをイメージするとともに日々の生活習慣を整え、しっかりと栄養バランスのとれた食事をとることも不調を乗り越えるための対策に。また、フェムケアをすることで、自分の身体の変化に意識的に向き合うことができるようになります。生理の変化や身体の不調、トラブルに気づくきっかけにも。自分の身体ときちんと向き合って、自分自身を大切にしていけば、30代のあらゆるライフステージを心地よく過ごせると思います。


海老根真由美先生

教えてくれたのは
白金高輪 海老根ウィメンズクリニック 院長 
海老根真由美先生

埼玉医科大学大学院修了。日本産婦人科学会専門医、日本周産期メンタルヘルス研究会評議員など。産婦人科、婦人科、小児科、内科など患者の不調に寄り添い、女性一人ひとりのライフスタイルに合わせた、心と身体のトータルケアクリニック「白金高輪 海老根ウィメンズクリニック」を開院。

取材・文=渡辺麻衣子 イラスト=星 陽子

※InRed2023年12月号より。情報は雑誌掲載時のものになります。
※画像・イラスト・文章の無断転載はご遠慮ください。

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