『リムジン』 『ねじまき鳥クロニクル』 喜歌劇 『こうもり』【伊達なつめさんの一押しステージ情報】

執筆者:伊達なつめ

M&Oplaysプロデュース『リムジン』

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演劇ジャーナリスト・伊達なつめさんのおすすめ作品をご紹介。今回は、M&Oplaysプロデュース『リムジン』、『ねじまき鳥クロニクル』、J.シュトラウスⅡ世/喜歌劇 『こうもり』(新制作)の3本をピックアップ!

実力派俳優たちが挑む、緊迫感溢れる人間ドラマ
M&Oplaysプロデュース『リムジン』

M&Oplaysプロデュース『リムジン』

軽妙なエンタメ系コメディからシュールでミステリアスな心理劇まで。アグレッシブな小劇場から老若男女ウエルカムな大劇場までと、振り幅が大きすぎて予測がつかない劇作家・演出家の倉持裕の世界。今回はメジャーな人気俳優の顔合わせで、緻密な会話劇を展開するという垂涎のパターン。「あまりに非効率な夫婦の悲喜劇」を描く。

作・演出=倉持 裕
出演=向井 理、水川あさみ、小松和重、青木さやか、宍戸美和公、田村健太郎、田口トモロヲ
11月3日(金)~26日(日) 本多劇場 ※富山、名古屋、熊本、福岡、広島、大阪公演あり
(問)M&O plays TEL.03-6427-9486

村上春樹の代表作を、トップクリエイターが舞台化
『ねじまき鳥クロニクル』

『ねじまき鳥クロニクル』

猫と妻が忽然と姿を消し、謎の少女が現れ、現代の世田谷の路地から1939年の満州とモンゴル国境へと時空が行き来する。村上春樹の不思議世界を、身体表現で唯一無二なキテレツを描いてきたインバル・ピントが可視化し評判となった舞台が帰ってくる。門脇麦の透明でミステリアスな声と、大友良英の音楽で、聴覚の刺激も強力。

原作=村上春樹 演出・振付・美術=インバル・ピント 脚本・演出=アミール・クリガー 脚本・作詞=藤田貴大 音楽=大友良英
出演=成河、渡辺大知、門脇 麦、大貫勇輔/首藤康之(Wキャスト)、音 くり寿、松岡広大、成田亜佑美、さとうこうじ、吹越 満、銀粉蝶 他
11月7日(火)~26日(日) 東京芸術劇場プレイハウス ※大阪、愛知公演あり
(問)ホリプロチケットセンター  TEL.03-3490-4949

オペレッタの金字塔を、野村萬斎が初演出!
J.シュトラウスⅡ世/喜歌劇 『こうもり』(新制作)

J.シュトラウスⅡ世/喜歌劇 『こうもり』(新制作)指揮=阪 哲朗 演出=野村萬斎

歌と芝居と舞い。深刻で荘重なオペラが能なら、軽快なコメディであるオペレッタは狂言だろ!ということで、オペレッタの最高傑作を狂言界のエース野村萬斎が演出。現代演劇の演出にも定評ある萬斎が初オペラとは意外な気もするが、熟練マエストロとスター・キャストを得て、遠慮なくはっちゃけてくれそうだ。

作曲=ヨハン・シュトラウスⅡ世 指揮=阪 哲朗 演出=野村萬斎
出演=福井 敬、森谷真理(滋賀、東京公演)、田崎尚美(山形公演)、山下浩司、藤木大地、与儀 巧、大西宇宙(滋賀、東京公演)、青山 貴(山形公演)、幸田浩子、晴 雅彦、桂 米團治、佐藤寛子 合唱=二期会合唱団 管弦楽=ザ・オペラ・バンド
11月25日(土) 東京芸術劇場 コンサートホール ※滋賀公演、山形公演あり
(問)東京芸術劇場ボックスオフィス TEL.0570-010-296 ※東京、滋賀公演はチケットの取り扱い終了

文=伊達なつめ

※InRed2023年12月号より。情報は雑誌掲載時のものになります。
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この記事を書いた人

演劇ジャーナリスト。演劇、ダンス、ミュージカルなど、国内外のあらゆるパフォーミングアーツを取材し、多数の雑誌・webメディアに寄稿。

Twitter:@NatsumeDate
Website:http://stagecalendarcv19.com

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