『ガラパコスパコス~進化してんのかしてないのか~』 ケムリ研究室no.3『眠くなっちゃった』 金森 穣『かぐや姫』 全3幕 世界初演【伊達なつめさんの一押しステージ情報】
演劇ジャーナリスト・伊達なつめさんのおすすめ作品をご紹介。今回は、COCOON PRODUCTION 2023『ガラパコスパコス~進化してんのかしてないのか~』、ケムリ研究室no.3『眠くなっちゃった』、金森 穣『かぐや姫』 全3幕 世界初演の3本をピックアップ!
「老い」と「進化」、その先に描かれる愛おしい物語
COCOON PRODUCTION 2023『ガラパコスパコス~進化してんのかしてないのか~』
アナーキーな作風の一方で、世田谷区内の高齢者施設での巡回公演や、1600人の高齢者による大群衆劇の演出を手がけてきたノゾエ征爾。派遣でピエロの仕事をする若者が、特別養護老人ホームを脱出してきた老女と生活することになるという、双方のリアルを知る立場で描き2010年に初演された名作を、豪華キャストで。
作・演出=ノゾエ征爾
出演=竜星 涼、藤井 隆、青柳 翔、瀬戸さおり、芋生 悠、駒木根隆介、山本圭祐、山口航太、中井千聖、柴田鷹雄、ノゾエ征爾、家納ジュンコ、山田真歩、菅原永二、高橋惠子
9月10日(日)〜24日(日) 世田谷パブリックシアター ※京都、岡山、新潟公演あり
(問)Bunkamuraチケットセンター TEL03-3477-9999
KERA×緒川たまきのユニット、待望の最新作
ケムリ研究室no.3『眠くなっちゃった』
2020年にケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)と緒川たまきが結成したこのユニットは、作品の内容からキャスティングまで、すべて二人で話し合って決めるのがポリシー。SNSでよく不眠を訴えているKERAの願望が投影されているかのようなタイトルと作品の中身が一致するかどうかは、たぶん幕があいてからのお楽しみ。
作・演出=ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演=緒川たまき、北村有起哉、音尾琢真、奈緒、水野美紀、近藤公園、松永玲子、福田転球、平田敦子、永田崇人、小野寺修二、斉藤 悠、藤田桃子、依田朋子/山内圭哉、野間口 徹、犬山イヌコ、篠井英介、木野 花
10月1日(日)〜15日(日) 世田谷パブリックシアター ※北九州、兵庫、新潟公演あり
(問)キューブ TEL03-5485-2252
日本発のグランド・バレエがついにクライマックス!
金森 穣『かぐや姫』 全3幕 世界初演
2021年11月に民話のイメージを生かした第一幕がまず上演された金森穣(Noism Company Niigata)振付による新作バレエ。かなり焦らせる期間を経て今年4月に披露された第2幕では、衣裳も装置もガラッと趣が変わり、ミニマルな美意識が冴えるコンテンポラリーの世界が出現した。さて、では第3幕は?ついに竹から生まれた孤独な姫の運命が明らかになる。
音楽=クロード・ドビュッシー 演出・振付=金森 穣 衣裳デザイン=廣川玉枝 (SOMA DESIGN)
出演=東京バレエ団
10月20日(金)〜22日(日) 東京文化会館 ※新潟公演あり 【東京公演は子ども無料招待あり】
(問)NBSチケットセンター TEL03-3791-8888
文=伊達なつめ
演劇ジャーナリスト。演劇、ダンス、ミュージカルなど、国内外のあらゆるパフォーミングアーツを取材し、多数の雑誌・webメディアに寄稿。世界ステージ・カレンダーwithコロナhttp://stagecalendarcv19.com
※InRed2023年9月号より。情報は雑誌掲載時のものになります。
※画像・イラスト・文章の無断転載はご遠慮ください。
※地震や天候などの影響により、イベント内容の変更、開催の延期や中止も予想されます。詳細は各お問い合わせ先にご確認ください。
KEYWORD