FPに聞く! 今さら聞けない【お金】のキホン 投資の基礎知識をファイナンシャルプランナーがレクチャー

執筆者:InRed編集部

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 これから投資を始めようとしている人は、まず、基本的な知識を身につけましょう。マネーのプロに、今なぜ投資が必要なのか、投資の種類などについてレクチャーしてもらいました。投資の大切さを理解できたら、きっと一歩踏み出せるはず!

教えてくれたのは

高山一恵先生

ファイナンシャルプランナー。2015年に株式会社Money&Youの取締役に就任。女性向けマネーサイ「Mocha」を運営。講演、執筆、相談業務にも注力。明るくわかりやすい解説が好評。著書も多数。

日本の経済力が落ちてきている今、投資を取り入れて充実した人生を

 経済が成長する大きな要因は人口の増大ですが、現在の日本は、年々人口が減少し、少子高齢化も加速。バブル崩壊以降、長らく経済低迷が続いており、国も会社も余力がなくなってきています。社会保障費や各税金が年々上昇しているのは、このためです。日本の社会保障制度は、人口が増えていく前提で作られているので、人口が減少している昨今、将来、医療費や介護費の負担が増えたり、年金制度が変わる可能性も。30代をはじめ若い世代は今後もお金に関する危機管理が必要です。

 今、将来の自分の生活は自分で防衛していくという流れに来ています。iDeCoを推進したり今年から新NISA制度が始まったり、税金の優遇は国がサポートしてくれるので、自分でお金を増やしていくことが重要です。現在、大手企業なら退職金制度があるところが多いですが、2〜3000万円という退職金を払ってくれる会社は減っています。多くが企業型DCなどで、自分で商品を選んで運用して退職金を捻出する形式を取っており、社会全体が自己責任の方向へと変わってきているのです。そういった社会背景に加えて、物価上昇であらゆるものの金額が上がってきていて、自分でしっかりお金を増やし、生活を防衛していかないとならないのです。

 投資というのは預貯金に比べて資金を大きく増やせる可能性があります。例えば、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)だとこれまでの平均利回りが8〜10%程度。長期で投資していれば、効果的に資産を増やせる可能性は高いでしょう。eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)のようなアメリカ株式など、経済成長しそうなところに投資していけるかがカギ。経済成長しそうなところというと、国でいえば人口が増加しているところ。人口が多いとあらゆるものの需要が大きくなり、経済活動が活発になります。近年では、インドや東南アジアの国が新興国として注目されていますが、これらは発展途上国なので、やはりアメリカを代表とする先進国も含め、分散して投資していくといいでしょう。

 日本の平均寿命、特に女性の寿命は長く、90歳以上まで生きる人が多いというのもポイント。よほどの資産を持っている人以外は、前向きに投資に取り組んでいただきたいもの。投資の鉄則である、長期・積立・分散投資を実践すれば、大きくお金を減らさずに安定的にお金を増やせる可能性は大。上手に投資を取り入れて充実した人生を送ってほしいです。

投資に向き、不向きはある?

積立投資なら堅実なタイプ、株式投資はトレンドキャッチ力があると成功率は上がる

 投資にもいろんな種類があり、NISAやiDeCoのような長期・積立・分散投資を基本とする投資の場合、コツコツ続けられる堅実な人なら増える可能性は高まります。株式投資だと、今人気の企業やトレンドを追いかけるのが得意な人や好奇心旺盛な人だと、銘柄選びが上手だったりします。逆に、不向きというか投資をやってはいけないのは、元手となる資金がない人。まずは貯蓄から始めて。

向いてる!
☑堅実
☑好奇心旺盛
☑トレンド好き

不向き…
☑貯蓄がゼロ

監修/高山一恵 イラスト/別府麻衣 構成・文/弓削桃代

※InRed2024年11月号より。情報は雑誌掲載時のものになります。
※画像・イラスト・文章の無断転載はご遠慮ください。

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この記事を書いた人

「35歳、ヘルシーに!美しく! 」をテーマにしている雑誌『InRed(インレッド)』編集部。 “大人のお洒落カジュアル”を軸に、ファッションや美容はもちろん、ライフスタイル全般を網羅。公式ウェブサイト『InRed web』ではライフステージの変化の多い世代ならではの、健康、お金・仕事、推し活に関する情報を発信。お洒落で楽しい毎日に役に立つヒントをお届けしています。

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