30代からの海外留学! ライター黒田のデンマーク生活
Vol.3 デンマーク第二の都市「オーフス」へ小旅行

執筆者:黒田英利

 Hej!(ハイ! デンマーク語でこんにちは)
 最近は晴れの日がぐっと増え、慌ててSPF50の日焼け止めを買いました。6月のデンマークはベストシーズン。7〜8月も暖かいですが、雨や風が強い日も増えることから6月なのだそう。
 今回は、先日訪れたデンマーク第二の都市、オーフスについてお届けします。コペンハーゲンからは電車で3時間ほど。二番目とはいえコンパクトな街なので、一泊二日でも十分楽しめるはず。

1.オーフスは日本でいう大阪?

そもそもデンマークは、大きく分けて3つの島、半島から成ります。東側、首都コペンハーゲンがあるシェラン島、真ん中、3番目の街・オーデンセがあるフュン島、そして西側、ドイツに地続きのユラン半島。オーフスがあるのはここ。

 そしてそれぞれの出身者には、それぞれの言い分があるのがおもしろいのです。
「首都があるんだからシェランが一番に決まってる」
「デンマークの中心はフュン」
「面積が一番大きいのはユラン!豚を育ててるのもユラン!(デンマークは豚の畜産が盛ん)」
「コペンハーゲンなんてほぼスウェーデンみたいな場所じゃん」などなど(笑)
この言い争い(?)を聞いた時は、「あぁ、世界のどこにでもこういうのあるんだぁ」となんだか嬉しくなったのを覚えています。
 特にユランは言葉の訛りがあったり、独特な文化があったりして、コペンハーゲンの人はそういうのをちょっといじったり、鼻で笑ったり(笑)そんな話を聞いて、オーフスが第二の都市と知った時、「日本でいう大阪みたいものかな?」と思ったりしました。

 ちなみにこの写真はオーフスの市街地を歩いていた時の一枚。デンマーク人の友人がふと「これ、何かわかる?」と聞いてきました。普通に土だと思ったのですが、正解はなんとシナモン!「25才になって独身だと、シナモンをかけられる」という伝統があるのだそう。シェラン出身の友人は、「そんなクレイジーなこと、コペンハーゲンの人間はやらないよ」と一蹴。ちなみに昔は生卵だったらしく、あまりに酷いのでシナモンになったとか?それにしても、なぜ、シナモンなのか....。

確かによく見ると植木や茂みのない石畳には不自然な茶色いかたまり...ローカルの人に案内してもらうと、普通なら見落とすようなことにも気づけておもしろい。

 もう一つ印象的だったのは、家具の譲り合い文化。道端にイスが置いてあるのを見かけた時、バス停で誰かがイスを勝手に置いちゃうアレかなと思ったのですが、友人曰く、この街ではよく見かける風景とのこと。というのも若者が多いことで有名なオーフス。人の出入りも激しく、家具を手放したい人とほしい人の需要と供給が一致しているようで、道のゴミ箱近くの空間は家具の譲り合いスポットなんだとか。友人のお宅を訪問すると、「これとこれとこれは道で拾ったものだよ」と教えてくれました(どれも素敵)。物によっては争奪戦必至で、オーフスっ子はどんな家具が捨てられているのか、常に目を光らせている様子。そういえば昔、海外雑誌のおしゃれなルームスナップで「この棚は拾ったのよ」みたいなのを読んで、んな訳あるかいと思っていましたが、あながちない話ではないんですね。

 と、オーフスについての前置きがかなり長くなりましたが、ここからは実際に行った場所についてご紹介していきます!

この記事を書いた人

くろだ えり/大学卒業後、InRed編集部で10年エディターとして勤務し、2024年1月からデンマークでの生活をスタート。ライターとしてはまだまだ駆け出しですが、ミーハー魂で頑張ります!

Instagram:@erikuro21

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