【村元哉中さん】「引退はスタート。これ以上幸せな終わり方はないと、心から思えた」
アスリート女子に学ぶ! ヘルシーな美しさの秘密
『InRed』で連載中の「アスリート女子に学ぶ! ヘルシーな美しさの秘密」。今回お話を聞いたのは、プロフィギュアスケーターの村元哉中さん。「品」と「華」が漂う村元さんの美しさを作るものとは……!?
凜とした振る舞いが紡ぎ出す、あふれる気品と華やかさ
道を切り開く心が生むのは、芯のあるしなやかな美しさ
今年、競技会から引退を発表したフィギュアスケーターの村元哉中さん。奥ゆかしい雰囲気を醸し出しつつ、アイスダンスへの転向、高橋大輔選手とのカップル結成など人生を自ら切り開くパワフルさも併せ持つ、日本アイスダンス界のパイオニアです。
「アイスダンスへの誘いがあってトライしたところ、あまりにも楽しくて火がつき、とんとん拍子でシングルから転向。アイスダンサーとしてオリンピックに出るなんて、思いもしませんでした。普段は優柔不断ですが、『自分がやるべきこと』と思えたら、行動力を発揮するタイプ。大ちゃん(高橋選手)をアイスダンスに誘った時も、『やらなくて後悔するよりやって後悔したい!』とダメ元のチャレンジでした。今思えばなんて大胆なことをしたんでしょう(笑)。
3人姉妹の末っ子で、可愛がられて自由にのびのびと育ちました。父の仕事の関係で海外生活を経験し、インターナショナルスクール育ち。選手時代も7年間海外で過ごしました。シングル時代はただ振り付けられるがままに滑っていたのですが、アイスダンスはさらなる表現力を求められる競技。そこに『自分の意見を言い、自分を出す』というこれまでのグローバルな生活環境で培ってきたものがフィットしたんだと思います」
村元さんから常に漂うのは「品」と「華」。これらはどのように培われたのでしょうか。
「昔から母には、姿勢や振る舞いに気をつけるよう教えられていました。いつも輝いているトップのアイスダンサーたちに憧れて、より気を使うようにも。また、何事も楽しむ気持ちを忘れず笑顔でいること、常に“自分”を忘れないことも、大切にしています」
引退に際しては、「迷いも喪失感もまったくなく、これ以上幸せな終わり方はないと、心から思えた」と語ります。
「私にとって、引退はスタート。次のページをめくるような感覚です。5歳からスケートしかしてこなかったので、今後自分に何ができるのかわかりませんが、軸はスケート。もちろん滑りたいですし、完全な裏方としてショーのプロデュースをするのも夢。いつか大ちゃんの振り付けもしてみたいです。今回のファッション撮影も楽しかったし、ヘアメイクにも興味があって、裁縫も習いたい。夢は広がります。スケートのオファーもいただけるよう、技術や体形維持のために努力し続ける必要もあります。これまで以上に、自分を磨いていきたいです」