アニメ主題歌から世界的なヒット曲が誕生!【YOASOBI】【ずっと真夜中でいいのに。】
ライター・吉田可奈さんのおすすめの新譜情報をご紹介。クールジャパンのひとつとして世界中から愛されるアニメ。今回はアニメ主題歌をきっかけに世界的から注目されている新譜をピックアップ！
アニメとリンクした世界観で世界中から大注目
日本を代表するカルチャーへと成長したアニメ。その主題歌は多くの国の人たちから愛されています。そんな中、今、リアルタイムで世界中でヒットをしているのが、YOASOBIの「アイドル」。この曲はNetflixで配信が始まったアニメ「推しの子」のために書き下ろしたポップチューンで、現在は米国のビルボードのグローバルチャート『Global200』で14位を獲得し、世界から圧倒的な注目を集めています。 この曲では、偶像であるアイドルが抱える光と闇を鮮やかに描き切った歌詞がとても印象的。さらに展開が読めない高速トラックとキャッチ―で中毒性のある楽曲は、世界中の音楽ファンを沸かせています。なによりも、楽曲とリンクした「推しの子」のアニメのMVがより楽曲の深さを感じさせ、世界中のアニメファン、音楽ファンの心をつかみ、リリース週の前半3日間で再生数が1000万回を超える“異次元ヒット”。これはBTSの「Butter」以来だというから驚きます。彼らはすでにジャカルタで海外フェスに出演し、大成功を収めています。これも、彼らがSNSやYouTubeなどの動画サービスで積極的に配信をしているからこそ。今後、彼らが日本を代表するアーティストとしてどれだけ飛躍するのかが楽しみです。
世界中でヒットしているアニメ「チェンソーマン」のED曲のうちのひとつとして流れた「残機」で海外ファンの心をつかんだずっと真夜中でいいのに。も、その曲を含む待望のニューアルバムをリリースします。以前からその独特な世界観とアニメを基調としたMVで海外ファンからも多くの注目を集めていた“ずとまよ”。ニューアルバムには、ライブでも代表曲となっている、聴くほどに曲の主人公に共感し、いつのまにか背中を押してくれる「あいつら全員同窓会」や「ミラーチューン」、気持ちを爆発させた「馴れ合いサーブ」など個性的な全13曲が収録されています。
J-POPは世界でヒットしないと言われていたのは過去の話。世界に誇るアニメをきっかけに、今後も多くのアーティストがブレイクしていく日も遠くはなさそうです。
『アイドル』YOASOBI
ポップで高速なトラックはとても軽快で楽しめるが、歌詞を読めば読むほどアイドルが抱く明暗がくっきりと描かれ、その曲の深さを楽しむことができる。ＭＶでは、アニメ「推しの子」を凝縮したかのような濃い仕上がりに。アニメと一緒に楽しんで！Sony Music Records¥2,200／6月21日発売
©赤坂アカ×横槍メンゴ／集英社・【推しの子】製作委員会
©Sony Music Entertainment (Japan) Inc.
Profile:YOASOBI
小説を音楽にするユニットとして、2019年11月に公開した「夜に駆ける」がストリーミング累計9億回を突破。Spotifyの2021年海外で最も再生された日本のアーティストランキングにて1位を獲得。さらにアメリカのニュース情報誌『TIME』に掲載された“The 10 Best Songs of 2021”に「怪物」が選出される。
『沈香学』ずっと真夜中でいいのに。
個性的なACAねのハイトーンボイス、彼女が生み出す楽曲の世界観はハマると抜け出せない中毒性の高い魅力を持つ。初回限定盤には今年1月に行ったライブ『ROAD GAME 『テクノプア』～叢雲のつるぎ～』を完全収録。EMI Records初回限定DELUXE BD盤¥9,900、初回限定LIVE DVD盤¥6,600、通常盤¥3,300／6月7日発売
Profile:ずっと真夜中でいいのに。
作詞作曲ボーカル“ACAね”によるバンド。メンバーは特定の形をもたず、特殊な楽器編成が目立つ。2018年に動画を投稿し始め、同年11月に『正しい偽りからの起床』をリリースし、メジャーデビュー。新曲「不法侵入」が、AbemaTV「今日、好きになりました。」の主題歌としてオンエア中。
文＝吉田可奈
ライター。本誌音楽ページのほか、音楽雑誌やファッション雑誌などで執筆を手掛ける。
※InRed2023年7月号より。情報は雑誌掲載時のものになります。
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