【鈴鹿央士】「ドラえもんと喋ってる!って実感が湧いてすごくうれしかった」『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』インタビュー

執筆者:杉嶋未来

誰もが何かしら受け取れるものがあるドラえもんの映画の魅力を改めて感じた

 声優2作目となるが、今回も学びが多かったと振り返る。

「やっぱり芝居とアフレコは全然違いますね。特に感じたのは、セリフにはない“息遣い”の重要性。普段の生活でも、僕たちは喉が鳴ったり、息をついたり、言葉じゃない音を自然に出しているんです。でも、台本上では『うん』とか『えっ』みたいな一言になる。だからこそ、その一言の裏にどんな気持ちがあるのか、どこにつながるのか考えて、キャラクターがセリフを発する意味を想像しながら演じることで表現が膨らんだ気がします」

 ワクワクハラハラの冒険物語として楽しめるが、大人がほろりと泣いてしまうシーンも。

「“絵の上手さじゃなくて、気持ちが大事”というメッセージだけでなく、のび太くんやお父さんがすごくいいことを言っていて、心に響く言葉が詰まっています。ドラえもんの映画には、子どもから大人まで、誰もが何かしら受け取れるものがあって、だからこそ長く愛されているんだなって、改めて感じました」

鈴鹿央士さん


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『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』

夏休み中ののび太の前に、突然落ちてきた絵画の切れ端。ドラえもんのひみつ道具“はいりこみライト”を使って絵の中に入ると、クレアという少女と出会った。彼女の頼みを受けて、中世ヨーロッパのアートリア公国を目指すことに……。全国公開中。

©藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK 2025

Photograph=Yuhki Yamamoto Styling=Yutaka Asakura
Hair&Make-up=Ai Miyamoto 〈yosine.〉 Text=Miku Sugishima

※InRed2025年5月号より。情報は雑誌掲載時のものになります。
※画像・イラスト・文章の無断転載はご遠慮ください。

この記事を書いた人

舞台の制作を経てライターへ。女性誌、インタビュー誌、劇場用パンフレットやwebサイトで音楽、映画、舞台、ドラマなどエンタメ系のインタビューやレポートを執筆。著書に『ぜんぶ! 海外ドラマ』がある。

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