【30代女子必見アート情報】『「オバケ?」展』『空想旅行案内人 ジャン=ミッシェル・フォロン』キュレーター・林綾野さんが語る見どころとは?

執筆者:林 綾野

《月世界旅行》1981年 フォロン財団 ©Fondation Folon, ADAGP/PARIS, 2024-202573

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キュレーター・アートライターとして展覧会企画や、美術書の執筆を手がける林綾野さんが紹介するアート情報。今回は、東京立川市・PLAY! MUSEUMで開催中の『「オバケ?」展』、東京千代田区・東京ステーションギャラリーで開催中の『空想旅行案内人 ジャン=ミッシェル・フォロン』をピックアップします。


会いたくない、会ってみたいオバケをめぐる好奇心を解放!

「オバケ」と聞いてあなたは何を想像、空想するだろうか? 怪談話に出てくる恐ろしい何者か、漫画に登場するユーモラスなキャラクターか。はたまた絵本に描かれる友だちのような存在かもしれない。思い浮かべてみるとオバケのイメージは人それぞれ色々だ。

 東京・立川のPLAY! MUSEUMでは、この夏『「オバケ?」展』が開催される。会場には不可思議で怖いけどちょっと気になるオバケを体感、考察、発見できる楽しい仕掛けがいっぱい。まずは「普通に怖~いオバケ屋敷」でオバケと出会おう。そして落語家の春風亭一之輔による、絵本「ねないこだれだ」の朗読に耳をすませ、みんな大好きな「バーバパパ」と触れ合うゾーンでわくわくする。オバケが登場する絵本の原画、インスタレーションや映像作品など美術館ならではの展示とテーマパーク的体験の両方を味わえる、夏休みにぴったりの展覧会だ。

 東京ステーションギャラリーでは『空想旅行案内人 ジャン=ミッシェル・フォロン』が開催される。ベルギーに生まれたフォロンは、「タイム」などアメリカの雑誌でイラストレーターとして活躍したことを機に世界中で人気を得るようになった。日本で約30年ぶりとなる本展には、ドローイングや水彩画、版画、ポスター、立体まで、約230点の作品が揃う。美しく浮遊感漂うフォロンの世界を存分に堪能したい。

 空想することで広がるイマジネーションの世界。心をより自由にしてくれる何かときっと出会えるはずだ。

この記事を書いた人

キュレイター、アートライター。展覧会企画、美術書の執筆を手がける。画家の創作への想いや食の嗜好などを研究、紹介し、美術鑑賞をより身近なのとして提案。近年手がけた展覧会「おいしい浮世絵展」「堀内誠一 絵の世界展」「柚木沙弥郎life•LIFE展」「谷川俊太郎絵本百貨展」など。主な著作は『フェルメールの食卓』『ゴッホ 旅とレシピ』、『ぼくはクロード・モネ』(講談社)、『浮世絵に見る江戸の食卓』(美術出版社)など。

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