【松村北斗 インタビュー】SixTONESのメンバーに救われた経験とは?
執筆者:杉嶋未来
多くの作品を通じ、俳優として大きく飛躍しているSixTONESの松村北斗さん。最新作『夜明けのすべて』の見どころなどを聞きました。
profile:松村北斗
まつむら・ほくと 1995年6月18日生まれ、静岡県出身。SixTONESのメンバーとして活動中。近作はドラマ「ノッキンオン・ロックドドア」や映画『すずめの戸締まり』。
誰しも何らかの生きづらさを抱えて日常を生きている
松村さんの最新作は、瀬尾まいこの同名小説を上白石萌音さんとW主演で映像化した『夜明けのすべて』。人には理解されにくい症状を抱え、生きづらさを感じながら生きる男女の交流を描く。松村さんが演じるのはパニック障害の山添くん、上白石さんは重度のPMSを抱える藤沢さんを演じる。
「今回はパニック障害とPMSですが、誰しも何らかの生きづらさを抱えていて、そんな中でよいことも悪いこともあるのが、日常だというのがこの作品の一番のテーマだと思います。山添くんは生きづらさに拒否反応を示している人です。他人にばれたくない思いもあるし、もしかしたら人に隠し通すことで自分自身にも隠せるんじゃないか、ってことすら思っていそうだと思いました。でも、生きづらさで溜まったフラストレーション、表に出てくる噛み合わなさを自分でも気持ち悪いって感じている。山添くんは、その噛み合わなさ、気持ち悪さをなんとか自分の中に閉じ込めておこうとしているけど、それを解放していくのが藤沢さんなんだという話なんですよね」
同じ会社で働いていたことから、お互いの事情を共有し、友達でも恋人でもない不思議な関係性を築きながら支え合う山添くんと藤沢さん。このふたりの関係性をどう感じるのだろう。
「強い繋がりのある関係性ですよね。いいなと思ったのは、ふたりの間には恋仲になろうとも、友達になろうという気もないし、本当に何もないこと。ただ、お互い気づけば救い合っていて、出会えてよかったな、ぐらいの話なんですよね。その先ではなく、過去を振り返ったら、出会えてよかったな、って終われる。でも、自分の人生にとって、出会えなかったら怖かったとすら思う、そんな関係性です。藤沢さんが「カムカムエヴリバディ」で共演した上白石さんだったから、絶妙な安心感というか、『初めまして』では作れなかった自然な空気感が全体を通してありました」
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