【藤田菜七子さん】透明感のある美しさを作るのは「規則正しい生活」と「意識的なメンタルの切り替え」
アスリート女子に学ぶ! ヘルシーな美しさの秘密
『InRed』で連載中の「アスリート女子に学ぶ! ヘルシーな美しさの秘密」。今回お話を聞いたのは、日本中央競馬会(JRA)所属の騎手、藤田菜七子さん。透明感のある美しさの源とは……!?
愛される日常が作り出す内面からあふれる透明感
規則正しく整った生活が凜とした空気感を生む
JRA所属の騎手として活躍する藤田菜七子さん。厳しい勝負の世界で生きる彼女ですが、清楚で可憐な姿に、全身白のコーディネイトが似合います。
「普段はパーカやデニムなどメンズライクな服が多く、今日のようなブラウスは自分では買ったことがありませんでした。黒やネイビーなどのダークカラーばかり着ているので、白は新鮮。着ていて気分が上がりますね」
16年ぶりの女性騎手として2016年にデビューした藤田さん。競馬の世界に飛び込んだきっかけは、小さな偶然でした。
「子どもの頃から動物が大好きで、飼育員など動物に携わる仕事がしたいと思っていました。小学生の時、たまたまテレビで見た競馬に心を奪われたんです。ジョッキーが馬と一体になって走る姿がかっこよくて! まずは馬に乗れるようになりたい、と乗馬を始めました。週5日のレッスンはすべて、両親が片道1時間の送り迎えをしてくれました。競馬とはまったく無縁の家庭でしたが、家族は昔も今も私がやりたいことを尊重し、そっと温かく応援し続けてくれています」
真っすぐに話す藤田さんに漂うのは、澄んだ空気のような凜とした雰囲気。その透明感のある美しさの源とは?
「もしかしたら、早寝早起きなど規則正しい生活が関係しているのかもしれません。平日の朝は、冬時間なら5時半、夏時間なら3時半に起きます。毎日午前中は馬の練習、午後は筋トレ。体が早起きのリズムに慣れているからか、週に1度の休日も7時台には目覚めてしまうんです」
また、健やかなメンタルを保つために、気持ちの切り替えも大切にしているそう。
「ずっと競馬のことを考えていると不安が大きくなってしまうので、リフレッシュする時間は必須。今ではオンとオフの転換がうまくできるようになりました。応援してお金を投じてくれているファンや大切な馬に乗せてくれる関係者もいるし、結果が今後につながっていく世界でもあるので、日々大きなプレッシャーを感じています。でもうまくいってもいかなくても、次のレースはやってくる。だからこそ、意識的にメンタルを切り替えています。男性社会で大変では?とよく聞かれますが、逆に女性が少ないからこそ応援してもらったり助けてもらったりすることが多々。いつも本当に人に恵まれていて運がいいなと感じるし、とてもいい環境で仕事をさせてもらえていることをうれしく思っています」
私の「ヘルシー」を作るものたち
疲れを癒やすマッサージガン
「事務所を通していただいたものですが、とても優秀なのでお気に入り。トレーニングやレースの後、疲れを感じる部分に使うと、楽になります」
中学時代の友人からの贈り物
「部活の仲間から20歳の誕生日にもらったお手製アルバムは、写真やメッセージが詰まった宝物。パワーをもらえるので部屋に飾っています」
遠征にも必ず持っていく枕
「年に何度も、曲がらなくなるほど首が痛くなっていましたが、西川の枕を使ってからは解消。睡眠は大事なので、遠征にも持っていきます」
【プロフィール/藤田菜七子さん】
1997年8月9日生まれ。日本中央競馬会(JRA)所属の騎手。2016年にデビューし、2018年にJRA女性最多勝利記録を樹立。2019年、平地では女性騎手初のJRA重賞制覇を達成した。
photograph=Yumiko Inoue styling=Kayo Hayashi hair&make-up=CHIHIRO〈TRON〉 text=Yuka Nagata
※InRed2023年6月号より。情報は雑誌掲載時のものになります。
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