かつての“野獣”【松本薫】がビッグスマイルで「ボッテガ・ヴェネタ」と競演

自分と触れ合った人たちが笑顔になれる一瞬を大切にしたい

　今、一番情熱を注いでいるのが『ダシーズファクトリー』。アスリートをはじめ、誰もが罪悪感なく食べられるギルトフリーアイスクリームを開発中。その過程では“野獣”が顔を覗かせることも。
「いいものを作りたいという気持ちは、試合で勝ちたいと思うのと同じ。柔道では相手を倒すことしか考えてなかったけど、生かす方向に視点が変わっただけです。チームの仲間が間違ったやり方をしていて、このままだと絶対ボロが出るなと思ったら、ちゃんと相手に伝えなきゃいけない。以前なら『次はあっちに行くぞ！』ってジャイアンみたいに引っ張っていけばよかったんですけど、自分の考えを押し付けたら、チームがダメになってしまいます。どうしたらやり方を見直してもらえるのか、言い方を考えますし、私も人の話を聞くようになりました。優しくなったなと思います（笑）」

　温かくも鋭さを秘めた目が見据えるのは、世界。
「そのためには、自分がもっと強くならなければ。知識を増やすために、製菓衛生士の資格を取得するのが目標です。『ダシーズ』の価値を高めて、まずは日本一。そして世界をとります！」

　さらに、解説でもバラエティ番組でもサービス精神あふれるトークで、見る人を明るい気持ちにしてしまう彼女。バイタリティの源を聞くと……。
「人の役に立ちたいという思いはずっとあります。だけど、私に人を救うほどの力はないし、おこがましいことだと気づきました。そこで、自分にできることは何かを考えた時に、触れ合った人を一瞬でも笑顔にできたらいいなと。テレビ番組でもアイスクリームでも、なんでも、笑顔に携われる一瞬を大事にしていきたい。これからも“野獣”を心に秘めながら、精一杯走り続けていきます！」