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OSHI-KATSU

【3月・4月公開映画】放送作家・町山広美が厳選!春休み注目の映画2選!

執筆者:InRed編集部

 『落下音』には、空恐ろしさが充満している。ドイツ北部の農場で、20世紀初頭から現代まで4つの時代を生きる/生きた少女について、それぞれを被う「いやぁな感じ」が描かれる。
 
 百年の時、複数の語り手、行きつ戻りつする構成、長い上映時間。それらの面倒を選びとって悠々と語られる、おばけの出てこない怪談。監督は長編2作目のマーシャ・シリンスキ、社会に起因する女性の息苦しさを告発する映画が女性監督によって近年続々作られたが、彼女の作品を貫く確信はとりわけ太い。幻想的なのに堂々として、特異だ。
 
 少女たちは絶え間なく抑圧され、欲望はいつも他者の持ち物で、それを暴力的に向けられる対象でしかない。けれど轟音を響かせる恐ろしい何か、死へ誘うかに見えた亡霊の気配が、時を超える少女同士の視線だとわかった時、解放の可能性が訪れる。
 
 自分として確かに存在していること。神だったアメリも、亡霊だった少女も、自分で欲望し自分で感じる作業によってそれを確認するのだ

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「35歳、ヘルシーに!美しく! 」をテーマにしている雑誌『InRed(インレッド)』編集部。 “大人のお洒落カジュアル”を軸に、ファッションや美容はもちろん、ライフスタイル全般を網羅。公式ウェブサイト『InRed web』ではライフステージの変化の多い世代ならではの、健康、お金・仕事、推し活に関する情報を発信。お洒落で楽しい毎日に役に立つヒントをお届けしています。

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