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OSHI-KATSU

【11月・12月公開映画】放送作家・町山広美が厳選!この冬、注目の映画2選!

執筆者:InRed編集部

 向き合っても、気持ちを伝えるのは難しい。その困難のうちで全力でもがくさまを、細心の手つきで掬いとるのが『君と私』だ。

 この韓国映画の日本公開では、本国ではなかった説明が添えられる。2014年、旅客船「セウォル号」の沈没。犠牲者には、修学旅行中の高校生250人と教師たちが含まれた。

 映画は修学旅行の前日、二人の女子高生が過ごした時間を描いていく。セミはハウンに恋しているけれど、言葉は二人の間をすり抜ける。もっと近づいてもっと笑い合いたいのに。

 くだんの事故は、社会の破綻や不備が招いたものだ。118分、二人をただただ見つめ、些細な心の揺れを見守るうちに、「蔑ろにしてしまった」様々な事ごとに手を合わせるような思いに招かれる。止まった時計、同時に存在する過去と未来、美しい映像にたくさんの仕掛けを施し、俳優としても彼にしかできない仕事が続くチョ・ヒョンチョル監督は、夢でも祈りでもあるような映画を撮った。
 
 言葉は、それを口にする自分にさえも嘘をつく。目の前の大事な人を見つめることより、雄弁な言葉はきっとないのだ。

この記事を書いた人

「35歳、ヘルシーに!美しく! 」をテーマにしている雑誌『InRed(インレッド)』編集部。 “大人のお洒落カジュアル”を軸に、ファッションや美容はもちろん、ライフスタイル全般を網羅。公式ウェブサイト『InRed web』ではライフステージの変化の多い世代ならではの、健康、お金・仕事、推し活に関する情報を発信。お洒落で楽しい毎日に役に立つヒントをお届けしています。

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