OSHI-KATSU
【吉岡里帆】「恋愛は理屈じゃないんだよ。恋する気持ちを演じることを難しく考えすぎずに、感情で!」と導いてもらった
執筆者:長嶺葉月
2025年8月29日に公開する、映画『九龍ジェネリックロマンス』に出演する吉岡里帆さん。演じていて戸惑いもあったという、初めてのロマンス×SFの作品についてお伺いしました。
PROFILE
よしおか・りほ/1993年1月15日生まれ、京都府出身。直近の出演作に、第48回日本アカデミー賞 最優秀助演女優賞を受賞した映画『正体』、ほか映画『ファーストキス 1ST KI SS 』、ドラマ「御上先生」など。今後、大河ドラマ「豊臣兄弟!」、Netflixドラマ「イクサガミ」に出演予定。
未知だったロマンス×SF 初挑戦ばかりの現場
RIHO YOSHIOKA
吉岡さんの最新作品は、映画映画『九龍ジェネリックロマンス』。本作では、過去の記憶がなく、自分の存在の不確かさに人知れず不安を抱える鯨井令子を演じる。デビューからこれまでに、社会派ドラマや人間の機微を描いた作品に多く出演してきた吉岡さんにとって、“恋愛×SF”は一筋縄ではいかない難しさに直面したそう。
「令子は、過去の記憶がないゆえに、アイデンティティが揺らいでいるミステリアスな女性。不思議な設定だけれど、目の前にいる工藤という男性を“好き”という感覚だけが彼女のなかで確かなものだったりします。ラブストリーの中に、SFやミステリーの要素が盛り込まれていて、今までに挑んだことのないジャンルなのでずっと手探りでお芝居をしていました。私はどうしてもひとつひとつのシーンに理由がほしくなってしまうタイプ。悩み始めると監督から、『それじゃダメ。恋愛は理屈じゃないんだよ』って言われて。恋をしているときの、その瞬間に生まれる刹那的なエネルギーや、過去の記憶がない令子が今目の前にあるものだけを信じる生き様というのは、私個人でいえば遠い感覚だったんです。監督には、恋する気持ちを演じることを難しく考えすぎずに、感情で突っ走って!と導いていただきました。台湾ロケには、原作者の眉月先生が来てくだり、撮影を見守っていただきました。物語の舞台である、九龍の世界観をはじめ、その再現性に喜んでくださったり、映画のオリジナルの表現を楽しんでくださって、私たちもすごくホッとしました。現地では、火鍋や牛肉麺などおいしいものをたくさん食べたのもいい思い出。台湾の食事は、お肉や野菜がしっかり食べられますし、日本では控えているにんにくもたっぷり使われていて、みるみる体が元気になったんです」
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映画『九龍ジェネリックロマンス』
眉月じゅん氏による人気漫画『九龍ジェネックロマンス』を実写映画化。出演に吉岡里帆、水上恒司、竜星 涼他。
©眉月じゅん/集英社・映画「九龍ジェネリックロマンス」製作委員会
Model=Riho Yoshioka Photograph=Daisuke Tsuchiyama(TRON)
Styling=Makiko Iwata Hair & Make-up=Rei Fukuoka(W) Interview & Text=Hazuki Nagamine
※InRed2025年7月号より。情報は雑誌掲載時のものになります。
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