インタビュー【高畑充希】「私のプライベートな人生はなんて平和なんだろうとホッとするんです」

執筆者:長嶺葉月

InRed2025年2月7日発売3月号のカバーガールに登場してくれた高畑充希さんが4月から舞台「ウエイトレス」に出演。舞台の見所についてインタビューしました。

迷いながら人生を歩む人たちに勇気を分け与えてくれる作品

仕事では、2021年に日本初演で大成功を収めたミュージカル『ウェイトレス』が4年ぶりに再演。高畑さんも再び主人公・ジェナを演じる機会を待ち望んできた。ジェナを通して、妊娠や出産、離婚、自立など女性の人生の岐路が描かれており、InRed世代にも身近なテーマとして刺さるはず。

「私が演じるジェナは、パイを作るのが得意ではあるけれど、特別な才能に恵まれた人ではなく、ただダイナーでウェイトレスとして働いている女性。結婚もしているけれど、流されて生きてきた自分を振り返り、このままではいけないと人生を改革しようと立ち上がる。女性の30代って、仕事もプライベートも、その後の生き方が大きく変わるほどの大事な選択が次々と押し寄せる時期。がんばっていないわけじゃないけど、漠然と『このままでいいのか?』と誰もが揺れ動くと思うんです。きっと人生を迷わず進める人は多くないと思うので、さまざまな決断をしていく時に背中を押してくれる、勇気を分け与えられるような作品になったらうれしいですね。私自身は、自分の人生と役の人生を擦り合わせていくことはあまりなくて、私のもとにやってくる役の人生に電車を乗り換えている感覚。再びジェナを演じると、1回の公演で3時間ほどジェナとして波乱万丈な人生を生きる。するとプライベートに戻った時に、私の人生はなんて平和なんだろうとホッとする。一方で、家でジッとしているとエネルギーを持て余しがちなので、ステージでビッグナンバーを歌うとわかりやすくエネルギーの発散になるんです。お客さんの前ですべてを出し切る気持ちよさもあって、エンタメがあるから心身ともに健康でいられる気がします」

舞台とともにキャリアを積み重ねてきた高畑さんにとって、再演の喜びは格別なもの。
「初演の作品を再演できるのは、それだけ大きな反響をいただけた証拠。『ウェイトレス』という作品自体、ブラックジョークやアメリカ文化のニュアンスが強くて、日本で受け入れてもらえるか不安な部分が大きかったけれど、日本のお客さんが楽しんでくださったことがうれしかった。この先もずっと続いていく演目になってくれたらうれしいですね」

ミュージカル『ウェイトレス』

映画『ウェイトレス~おいしい人生のつくりかた』をベースに製作されたブロードウェイミュージカル。主人公ジェナが、仲間たちの助けを得ながら、望まな
い妊娠という問題に立ち向かう。2025年4月より日生劇場を皮切りに、愛知、大阪、福岡で上演。

ミュージカル『ウェイトレス』>>

Model=Mitsuki Takahata Photograph=Keita Goto(W) Styling=Maki Iwata Hair & Make-up=Rei Fukuoka(W) Interview & Text=Hazuki Nagamine

※InRed2025年3月号より。情報は雑誌掲載時のものになります。
※画像・イラスト・文章の無断転載はご遠慮ください。

この記事を書いた人

ファッションや美容、ライフスタイルを切り口とした著名人へのインタビューで数々のファッション誌を中心に活躍。3度の飯と同じくらいネコが好き。

記事一覧へ戻る

KEYWORD

SNS SHARE

  • facebook
  • x
  • hatenabookmark
  • LINE

Related Article