橘ケンチにエスコートされたい
粋な日本酒の嗜み方
ライフワークとして日本酒の魅力を発信しているEXILE及びEXILE THE SECONDのパフォーマー、橘ケンチさんに著作『日本酒最強バイブル』や日本酒の楽しみ方について聞きました。
Q.『橘ケンチの日本酒最強バイブル』へ込めた思いを教えてください。
今まで日本酒に触れてきた中で、その魅力が世にあまり伝わっていないと思ったので、なるべく幅広い世代の方々に届けたいと思いました。内容を充実させて、ボリュームもたっぷりにして、銘柄紹介の本の中でも情報量が一番の本を作りたいと思いました。500種の銘柄を紹介しているのですが、全部自分でテイスティングして、甘さや辛さなどのレベルもチェックしました。この1冊に今の旬の日本酒のすべてが網羅されています。
Q.日本酒を飲んだことがない人にお薦めの日本酒は?
着物を着るのもいいと思うんですけど、日本酒は神事にまつわるものでもあるので、お正月の初詣を筆頭に神社にお参りに行って、その帰りに日本酒を買って家で飲むとか、伝統的なイベントで日本酒を味わうと特別感を楽しめると思います。
Q.ケンチさんが考える日本酒の粋な楽しみ方は?
着物を着るのもいいと思うんですけど、日本酒は神事にまつわるものでもあるので、お正月の初詣を筆頭に神社にお参りに行って、その帰りに日本酒を買って家で飲むとか、伝統的なイベントで日本酒を味わうと特別感を楽しめると思います。
Q.女子会でお薦めの日本酒は?
低アルコールの日本酒でスパークリングあたりだと、女性にも飲みやすいですし、盛り上がると思います。日本酒業界のトレンドでもあるんですけど、低アルコール化が進んでいます。日本酒は15度や16度くらいが多く、ワインは13度や14度くらいなんですけど、その2度が大きいんですよね。日本酒のボディ感を残したままアルコールを下げるのが主流になっていて、今の日本酒は13度台が当たり前となっています。ワインと変わらないか、ワインより軽くて飲みやすいと思います。新政酒造とコラボしていて、第4弾が発売されるんですけど、まさに瓶内二次発酵のスパークリングで10度以下なのですごく飲みやすいと思います。
Q.デートで女性と日本酒+ディナーをするなら、どんなプランでエスコートしてくださいますか?
ホテルの高層レストランのフレンチでスパークリングの日本酒をワイングラスでおしゃれに飲むのはどうでしょう。絵に描いたような王道さですけど、逆に楽しそう(笑)。もしくは、焼き鳥屋さんのカウンターで日本酒を楽しむ。そのプランなら、和服デートもいいですよね。特別な日に2人で着物を着て夕方ぐらいから散歩して、食事と日本酒をまったり楽しみたいです。
Q.ケンチさんは酒蔵もたくさん廻られているそうですが、印象的な蔵はありますか?
全国150カ所ほどの蔵にお邪魔していますが、すべての蔵にこだわりと歴史があって面白いし、素晴らしいんですよね。その中でも『橘ケンチの日本酒最強バイブル』の巻頭ページで特集している萬乗醸造さんの蔵は印象深くて、この本でメディア初出しさせてもらいました。もともと名古屋の酒屋さんなんですけど、兵庫で酒米作りを始めて、田んぼの前でお酒を作りたいという思いから、新しい蔵を作ったんです。オーナーは海外のワイナリーも回られていて、今までの日本酒の蔵にはないスタイリッシュさで日本で一番かっこいい日本酒の蔵だと思います。
Q.企画、原案で携わったまんがの『あらばしり』やYouTube、そして今回の本など日本の文化としての日本酒の魅力を伝えていらっしゃいますが、今後の日本酒の啓蒙活動はどんなことを考えていらっしゃいますか?
僕は日本酒を通して、地域の食とカルチャーの両面の文化や自然などいろんなことを教わりました。日本酒を起点にしての出会いから福井市で食のPR大使をやらせていただいてるんですけど、昨年のEXILEのアリーナツアーの初日が福井で福井市のみなさんが温かく歓迎してくださって、メンバーも喜んでくれました。自分がやっていることが、各地域で出会いを作っていろんな種まきをしています。これが自分にできるある種の地域創生だと感じたので、今後は日本酒を起点により一層特定の地域と強く結びついて、その魅力を伝えていくことを目指したいと思っています。
撮影=大村聡志<aosora> スタイリング=中瀬拓外 ヘア&メイク=水野明美<HMC> 取材・文=杉嶋未来
※InRed2023年4月号より。情報は雑誌掲載時のものになります
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