【向井太一】【羊文学】秋の夜長に聴きたいグッドミュージック

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ライター・吉田可奈さんのおすすめの新譜情報をご紹介。今回は、心を優しく包みながらも、聴き終えたあとは背中を押してくれる良質な曲を奏でる、向井太一と羊文学。素敵な夜を彩る2組の音楽にぜひ触れてみて。

聴くほどに耳が癒やされる歌声にどっぷり浸って

 やっと涼しくなり、夜風に当たりながら音楽を聴きたい季節がやってきました。そんな秋の夜長にピッタリの音楽を紹介します。 
 
 アジアを中心に注目を集めるシンガーソングライター、向井太一。彼が作り歌う音楽は、R&BやHIP HOPをベースにした、心地よく耳なじみのいいポップミュージック。さらに、透明感がありながらも、優しく包み込んでくれる歌声は、連続で何時間聴き続けても飽きることがありません。業界内にも彼の楽曲のファンは多く、名プロデューサーの蔦谷好位置や松尾潔、ヒャダインなどからの支持を受け、片寄涼太や北村匠海、香取慎吾やKing & Princeなどに楽曲を提供。そんな多くの人から愛される彼のベストアルバムがついに発売されます。タイトルは、意味深な『THE LAST』。これまでの代表曲に加え、セルフカバーに新曲と、ボリューミーな内容の今作をあらためて聴いていると、彼が手掛けた決して飾ることのないさらけ出すリリックは共感できるものばかり。不安もすべてさらけ出したうえで、前に進もうと光が差す楽曲は、さまざまな形のエールソングとなり、身体中に気持ちよく染み込んでくるのです。セルフカバー曲は、オリジナル曲とは違う輝きを持つので、ぜひ聴き比べてみてください。 
 
 3人組オルタナティブロックバンド、羊文学も新曲をリリース。ボーカルの塩塚モエカの浮遊感がありながら、芯のある歌声はとっても心地よく、中毒性を持ちます。そんな彼女たちの新曲「more than words」は、TVアニメ『呪術廻戦』「渋谷事変」エンディングテーマとして書き下ろされた疾走感あふれるナンバー。どうしようもない時も、自分のことを信じたい、この先は何一つ譲れないと力強いメッセージでありながら決して暑苦しくなく、心にすっと入り込むのは、美しくエモーショナルなサウンドだから。どんなに失敗したとしてもまだまだ遅くない、何も怖くないと背中を押してくれるこの曲は、もの悲しくなりがちな今の季節にぜひ聴いてもらいたいエールソング。気になったら過去の曲も素敵な曲ばかりなのでぜひ聴いてみてくださいね。

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